【復習】2024-09-30⇒2024-10-04【相場材料とチャート】

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ざっくり振り返る 今週の相場材料とチャート

今週の高値米雇用統計が発表されたあとに付けた149円ちょうど付近で、これは前週の高値と比べて2円50銭ほど上でした。

今週の安値月曜日の東京市場クローズ前に付けた141円60銭台で、これは前週の安値と比べて40銭ほど下でした。

 

今週の高値と安値を比べると、その差は約7円40銭でした。

しっかり振り返る 今週の相場の流れと材料

日々の相場の流れを振り返り、今週の相場材料を復習します。

9月30日(月) 日足:陽線

金融政策はタカ派とされる石破氏が新総裁に決定したことで、株とドル円相場は続落。地政学リスクもあって上値が重い展開が続いたが、パウエルFRB議長のタカ発言を受けて夜はドル買いが優勢に。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・イスラエル軍がレバノンに地上侵攻したとの報道でリスクオフ展開。

・前週金曜日の自民党総裁選で株とドル円の相場が下落した流れを引き継ぎ、地政学リスクもあって続落。

 ロンドン LONDON Session

石破新総裁が前日のテレビ番組で「金融緩和の方向性は維持しなければならない」などとハト発言をしていたことから、欧米市場では円売りが再開。

ラガルドECB総裁インフレ目標達成に自信を示し、次回会合での追加利下げ観測が前進。ユーロドルは上値が抑えられた格好に。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

パウエルFRB議長が「利下げを急いでいない」と発言。次回会合での大幅利下げ観測が後退しドル買いを誘った。

10月1日(火) 日足:コマ足 陰線

いわゆる「石破ショック」の円買いは収束し、ドル円は前週に揉み合った水準まで戻ってきた。しかし、今度は中東情勢の悪化を懸念したドル買いが円買いが進行。クロス円については下落が目立った。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・日銀9月会合の『主な意見』では、「一定のペースで利上げをしないとビハインドザカーブに陥ってしまうような状況にはないので、金融資本市場が不安定な状況で、利上げすることはない」と、利上げを急がない姿勢が示される。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

イランがイスラエルに対し弾導ミサイルを発射し、リスクオフ展開に。ユーロドルは売りが加速。

JOLTS求人件数が市場予想を上振れ、労働市場の底堅さを示す。

2日(水) 日足:大陽線

中東情勢の悪化を懸念してドル買いが強まった。石破首相は午後、日銀の植田総裁と会談。会見でのハト発言が円売りをさそい、ドル円・クロス円は総裁選後の下落分を回復した。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・「イスラエルが数日以内にイラン対し攻撃を計画」と報道され、警戒感から一時リスクオフの円買いが強まる場面も。

 ロンドン時間 LONDON Session

石破首相と植田総裁が会談

・会談後、石破首相は「追加利上げをする環境にあるとは考えていない」と発言。円売り。

・会談後、植田総裁は「経済物価が見通しどおり動けば緩和の度合いを調整するが、本当にそうか見極める時間があるので丁寧にやっていく」と発言。

・地政学リスクの高まりから米債利回りが上昇。

3日(木) 日足:陽線

翌日に米雇用統計の発表を控え、値動きは限定的。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・日銀の野口委員が「データ次第では遠からず政策金利の調整が必要」と発言。円がやや買い戻される。

・英中銀のベイリー総裁が「インフレに関するデータが引き続き良好なら、より積極的に利下げをする可能性」を示し、ポンドが売られる。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

ISM非製造業景気指数が市場予想を大きく上振れ。ドルが買われる場面もあったが、翌日に大きな指標を控えていることから上がったところでは利食いに押されたか。

4日(金) 日足:大陽線

石破首相は午前中に自身のハト発言について釈明したが、午後の所信表明演説では再度ハト姿勢を示した。注目の雇用統計は大幅に上振れ。米国の労働市場の強さが示され、大幅利下げ期待がほぼ消滅した。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・石破総理が、水曜日に強い円売りを誘った自身の発言について「植田総裁の『時間的猶予』発言を念頭に置いた言葉だった」と釈明。いずれ利上げすることを示唆した形となって、円が買い戻される。

・石破総理が所信表明演説で金融政策について「貯蓄から投資へ」「資産運用立国の政策を引き継ぐと発言。演説後は円売り再開。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を大幅に上振れ

・強い雇用統計を受けて大幅利下げ期待が後退。FedWatchによれば、先週末は50%を超えていた次回会合での50bps利下げ予想が0%になり、据え置き予想まで出ている。

今週の相場をまとめると

【ブレ続ける石破さんの発言に市場も右往左往】

でした!

アメリカの政策金利 織り込み定点観測

 CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。

 先週末(下の画像1枚目)と今週末(画像2枚目)のFedWatchを比較すると、年内の利下げ織り込みは後退しています。先週は市場参加者の半分以上が次回11月会合での50bps利下げを見込んでいました。しかし、雇用統計の結果が非常に強かったことで50bpsの利下げ織り込みは完全に消滅。わずか2.6%とはいえ、据え置きの予想すら出てきています。もっとも、雇用統計の結果は金曜日の夜に出たばかりですので、材料が消化されるにつれて据え置き織り込みは消えるかもしれませんね。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。

次週に向けて

 来週の各国の主な相場材料は下記のとおり。注目指標は米CPIですが、各連邦銀行総裁の発言機会が多いことにも注意が必要です。また、円の相場については石破新首相の言動に引き続き警戒したいところです。衆議院の解散総選挙の日程は、来週9日に衆議院を解散、再来週15日に選挙の公示となる見込みです。

JPY 来週の日本円の相場材料

8日(火) 日本の実質賃金 💡前回は予想に反して増加

10日(木) 日銀の氷見野副総裁、日本金融学会で講演

USD 来週の米ドルの相場材料

8日(火) ECB金融政策会議にクーグラーFRB理事とシュナーベルECB理事が参加

8日(火) カシュカリ総裁コリンズ総裁ボスティック総裁が発言予定

9日(水) FOMC議事録の公表

9日(水) コリンズ総裁ボスティック総裁ローガン総裁グールズビー総裁デイリー総裁が発言予定

10日(木) 消費者物価指数(CPI)米新規失業保険申請件数

10日(木) ウィリアムズ総裁グールズビー総裁バーキン総裁が発言予定

10日(木) 米テスラが自動運転タクシー「ロボタクシー」を発表予定

NZD 来週のニュージーランドドルの相場材料 New Zealand

9日(水) NZ中銀(RBNZ)政策金利 💡50bps利下げ予想が優勢

13日(日) オアNZ中銀総裁の講演

CNY 来週の中国人民元の相場材料

8日(火) 国慶節の大型連休明け、市場再開

13日(日) 中国消費者信頼感指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)