【復習】2025-01-13⇒2025-01-17【相場材料とチャート】
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今週の高値は米CPI発表前夜に揉み合いの中で付けた158円20銭付近で、前週の高値と比べて70銭ほど下でした。
今週の安値は金曜日の東京仲値前に付けた155円をわずかに割ったところで、これは前週の安値と比べて1円30銭ほど下した。
今週の高値と安値を比べると、その差は約3円20銭でした。

前週から高値切り下げ・安値切り下げとなったドル円相場を中心に、今週の相場材料を復習します。
東京時間 TOKYO Session
・中国人民銀行が人民元の相場について「合理的で均衡のとれた水準で安定させる決意」を表明し、元安をけん制した。人民元とともにオセアニア通貨が一時買われるも、上値の重い展開。
東京時間 TOKYO Session
・日銀の氷見野副総裁が金融経済懇談会に出席。講演のなかで「強い業況判断、高い水準が続いている企業収益」などに言及し、春闘について「2024年度に続いて強い結果を期待できる」と述べたうえで、今月の日銀会合で「利上げを行うかどうかを議論し、判断したい」と発言。CIS
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・米生産者物価指数(PPI)は、前月比と前年比がそろって市場予想を下振れた。発表直後はインフレ鈍化の安心感から株が買われ、ドル売りが強まった。ただし、個人消費支出(PCE)の算出に使われる項目の中には強い数字もあり、株もドル円も行って来いの展開。
東京時間 TOKYO Session
・日銀の植田総裁が全国地方銀行協会の賀詞交歓会に出席。あいさつのなかで「来週の金融政策決定会合で、利上げを行うかどうかについて議論し、判断したい」と述べた。発言内容は前日の氷見野副総裁と変わらなかったが、日銀のウェブサイトでは予定表に記載がないイベントだったため市場にとってはサプライズ感が強かった。副総裁と総裁が2日連続で利上げに言及したことが重く見られて大きな円買いにつながった。
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・米消費者物価指数(CPI)はコア、スーパーコアともに市場予想を下振れてインフレの落ち着きを示唆。安心感から株が買われ、米債利回りが低下。
・NY連銀製造業景気指数は予想外のマイナス。
・JPモルガン、シティ、ゴールドマン・サックスといった米金融大手の決算が発表され、いずれも第4四半期の利益が急増した。CPIの下振れも好感され、銀行株が買われている。
東京時間 TOKYO Session
・豪雇用統計は就業者数が上振れ。ただし正規雇用はマイナスとなっており、非常勤雇用が増えている。発表直後は豪ドルが買われたものの、すぐに反転して大きく売られた。
・米国の次期財務長官であるベッセント氏が「ドルが世界の準備通貨であり続けるようにする必要がある」と発言。
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・新規失業保険申請件数は市場予想を上回って増加。
・シカゴ連銀のグールズビー総裁が「ここ数ヵ月の労働市場が、悪化ではなく完全雇用に近い水準で安定しつつあることへの安心感が増した」とタカ発言。
・ウォラーFRB理事が、前日に発表された米CPIの結果を受けて「データは非常に良好。このようなデータが増えてくれば上半期に利下げがおこなわれる可能性があり、3月の利下げ可能性も排除しない」とハト発言。米債利回りが低下し、ドル売りに傾いた。
東京時間 TOKYO Session
・中国の2024年実質GDPが発表された。結果は前年比 +5.0% 増と良好で、政府が掲げた目標にピタリと合う結果に対しては懐疑的な見方もあり、市場の反応は鈍かった。
ロンドン時間 LONDON Session
・日経新聞が日銀1月会合について、複数の関係者の話として「9人の政策委員の過半が追加利上げを支持する見通し」と報じた。ただし、今週すでにかなり買われてきた円は週末に向けて調整売りが出たとみられる。
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・トランプ次期大統領と中国の習主席が電話会談をおこなった。動画共有アプリ「TikTok」や貿易などについて協議したという。トランプ氏はSNSで「非常にいい会談だった」とコメント。米中貿易戦争に対する警戒感が和らぎ、リスク回避のムードが軽減されたことで株価が反発している。

今週の相場をまとめると
【日銀の要人発言で雰囲気一変】
でした!
CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。
FOMC翌朝(画像1枚目)、先週末(画像2枚目)そして今週末(画像3枚目)の FedWatch を比較します。12月FOMC後にパウエル議長から「インフレを巡るリスクと不確実性は高まっている」といったタカ発言が出たことで来年の利下げ織り込みは後退。その後、PCEデフレータの下振れを受けて利下げ観測がわずかに前進したものの、先週の強い雇用統計を受けて1月FOMCでは据え置きがほぼ確実視されています。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。


