【復習】2025-01-20⇒2025-01-24【相場材料とチャート】

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前週から高値切り下げ・安値切り下げ!【今週の相場材料とチャート】

今週の高値トランプ大統領の就任2日目に付けた156円70銭台で、前週の高値と比べて1円60銭ほど下でした。

今週の安値米国がカナダとアメリカに追加関税を検討していることが伝わってリスクオフに傾いた火曜日の154円80銭付近で、これは前週の安値と比べて20銭ほど下した。

 

今週の高値と安値を比べると、その差は約1円90銭でした。

注目イベントは先行報道でネタバレ【今週の相場材料を読む】

前週から高値切り下げ・安値切り下げとなったドル円相場を中心に、今週の相場材料を復習します。

20日(月) 日足:陰線

乱高下も予想されたトランプ大統領就任式の当日。しかし、就任式の前にWSJ紙からリーク記事が出て材料を消化してしまった。就任演説は大きな混乱なく通過した。なお、米国市場はキング牧師の日で休場だった。

時間帯ごとの相場材料

 ニューヨーク時間(休場) NEW YORK Session

・トランプ大統領の就任式まで4時間ほどというタイミングで、WSJ紙が「就任初日は関税発動を見送る公算が大きい」と報じた。この報道を受け、重い課税を警戒して軟調だったカナダ・メキシコ・中国の通貨や株が急反発し、米ドルが売られた。

トランプ大統領が就任式に臨み、「政権のすべての日々でアメリカ・ファースト」と演説した。主な発言は「南部国境で国家非常事態を宣言。不法入国を止める」「全閣僚にインフレ抑制を指示。国家エネルギー緊急事態を宣言」「貿易の抜本的改革に着手。関税で国民を豊かに」など。

21日(火) 日足:コマ足 陰線

この日は日米の報道で乱高下している。まず午前中には、米国によるメキシコやカナダに対する追加関税の可能性が報じられて一時ドル買いが強まったが、その後はリスク回避の動きが強まって円買いに傾いた。しかし午後、日銀の利上げが決定したと報じられると日銀会合に関する材料の出尽くし感から円売りに転じた。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

トランプ大統領が宣言どおりパリ協定からの離脱やWHOからの脱退に署名。

トランプ大統領が、2月1日にもメキシコとカナダに 25% の追加関税を課す可能性に言及。売られていたドルが急反発し、カナダドル・メキシコペソやオセアニア通貨が急落した。

・経団連が春闘に向けて、経営側の指針となる『経営労働政策特別委員会(経労委)報告』発表。基本給の底上げ(ベースアップ)を要請した。

 ロンドン時間 LONDON Session

共同通信が日銀1月会合について「日銀、追加利上げ決定」と報じた。記事によれば、トランプ氏の就任式を大きな波乱なく通過したため利上げに踏み切ることになったという。利上げを織り込みきった市場は材料出尽くし感で円売りに傾いた。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

・前日はキング牧師の日で休場だった米国市場では、債券利回りの低下を背景に株が買われ、ドルが売られた。

22日(水) 日足:陽線

トランプ大統領が中国の関税について言及し、中国側は貿易戦争にそなえた施策を発表している。過激な貿易戦争は避けられそうだという雰囲気がリスク回避ムードを軽減し、株が買われた。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

トランプ大統領が、2月1日から中国に10%の追加関税を課す可能性に言及。中国から麻薬性鎮痛薬のフェンタニルが流入していることに対する報復だという。中国との関係が深く影響を受けやすいオセアニア通貨やユーロは一時売られたが、就任以前は60%になるともいわれた関税率が控えめな数字なったことで下値の堅さをみせている。

中国第二次貿易戦争にそなえる安定化政策を発表。財務部や人民銀行など6部門が共同で、「保険資金によりA株投資の比率と安定性を高める」といった、中長期的に投資資金を取り込むための実施案を示した。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

23日(木) 日足:陰線

この日は夜にトランプ大統領がダボス会議で発言する予定があったため、日中は警戒感から動きづらい展開。大統領は「政策金利引き下げを要求」などと発言し、市場は株買い・ドル売りで反応。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・中国の当局担当者が、前日に発表した投資市場安定化政策について会見を行った。年金や保険などの長期資金から国内株式への投資拡大を促す方針で、「年金から毎年数百億元が株式に流入する」という。

・トランプ大統領の就任後初となる単独インタビューがFOXニュースで放送された。従来どおりの発言

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

トランプ大統領ダボス会議にオンライン参加した。大統領は「FRBに政策金利引き下げを要求する」、「米国を人工知能と仮想通貨の世界の中心地にする」といった考えを改めて示した。

・トランプ大統領が暗号資産に関する大統領令に署名。デジタル資産市場に関する大統領作業部会を設立し、半年以内に連邦規制の枠組み策定を目指すという。

24日(金) 日足:下影陰線

日銀は市場予想どおり利上げを決定した。連日のリーク報道で完全に織り込み済みといわれていたが、市場の予想よりもタカ派な声明だったことで円買いに傾いた。ドルについても、トランプ大統領が対中関税を巡ってこれまでよりも態度を軟化させていることでドル売りが強まっており、ドル円は一時155円を割った。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

トランプ大統領が対中関税について「中国側は対中関税を望んでいないし、私もむしろその手は使いたくない」と発言。オセアニア通貨・ユーロが買われた。

日銀は市場予想どおり政策金利を賛成8・反対1で引き下げた

利上げに反対したのは中村委員。政策変更の判断は企業の稼ぐ力を確認してからにすべきと主張したという。

植田総裁は会見のなかで「今回の利上げの影響について効果を確認し、追加利上げを判断」「今年の春闘でもしっかりとした賃上げが見込まれる」などと、市場予想よりもタカ派の発言をした。中立金利に近付いたかという質問に対しては、「まだ相当の距離があるとみている。日銀の分析例として、中立金利は名目では 1~2.5% くらいの間で分布している」と応じた。

加藤財務相が日銀の利上げを受けた市場の動きについて、「終わってみれば大きな動きはなかった」と安心感をにじませた。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

トランプ政権発足後、初めて米中の外相が対話。米国のルビオ国務長官と中国の王毅外相が電話会談をおこなった。米国側は「米国民を第一に考える米中関係を追求」することを伝え、中国側は「台湾問題を巡って米国をけん制した」といいう。

今週の相場をまとめると

【日米ともに目玉イベントはリーク記事でネタバレ…】

でした!

1月FOMCは据え置き濃厚!【定点観測!FF金利先物】

 CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。

 FOMC翌朝(画像1枚目)、先週末(画像2枚目)そして今週末(画像3枚目)の FedWatch を比較します。12月FOMC後にパウエル議長から「インフレを巡るリスクと不確実性は高まっている」といったタカ発言が出たことで2025年の利下げ織り込みは一気に後退。その後、PCEデフレータの下振れを受けて利下げ観測がわずかに前進したものの、今月の強い雇用統計を受けて来週のFOMCでは据え置きがほぼ確実視されています。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。