【復習】2024-10-28⇒2024-11-01【相場材料とチャート】
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今週の高値は週明けの東京市場オープンとともに吹き上がって付けた153円90銭付近で、これは前週の高値と比べて70銭ほど上でした。
今週の安値は金曜日の東京市場オープン前に付けた151円80銭付近で、これは前週の安値と比べて2円70銭ほど上でした。
今週の高値と安値を比べると、その差は約2円10銭でした。
日々の相場の流れを振り返り、今週の相場材料を復習します。
・衆議院総選挙の投開票がおこなわれた。事前の報道のとおり自民党・公明党の連立与党が過半数を割った。
東京時間 TOKYO Session
・自公の連立政権の過半数割れが確定。政局不安定化の懸念から円売りが優勢となりドル円は上窓を開けてスタート。
・一方で、円と同じく売られるとみられていた日本株については悪材料の出尽くし感から大きく買われる展開に。
東京時間 TOKYO Session
・日本の失業率が2.9%と8ヵ月ぶりの低水準。有効求人倍率は1.24倍
ロンドン時間 LONDON Session
・「FRBが年内にあと2回利下げする可能性は低い」とする記事が出たことも材料視されたか、米債利回りが上昇。(参照:Bloomberg)
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・JOLTS求人件数は市場予想を下振れ。過去分も下方修正された。
・米消費者景気信頼感指数は上振れ。
・アルファベット社の決算は市場予想を上振れ。アルファベット株を含むハイテク株が買われ、ナスダックやSOX半導体指数が上昇。
・AMD社の決算はガイダンス(第4四半期の見通し)が市場予想を下振れ。AMD株は売られた。
東京時間 TOKYO Session
・豪CPIは下振れ。豪株が売られた。
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・ADP民間部門雇用者数は市場予想を上振れ。
・米GDP速報値は市場予想を若干下回ったが、数字としては引き続き堅調。
・好結果だったSMCI社の決算について粉飾の疑惑が浮上し、同社の株価が30%超の下落。ハイテク株が売られ、ナスダックやSOX半導体指数が下落。
東京時間 TOKYO Session
・日銀会合では政策金利の据え置きが決定された。物価見通しがやや上方修正され、発表後は円買い。
・日銀が年に4回発表する「経済・物価情勢の展望(通称:展望レポート)」は、おおむね前回と同様だが、「米国をはじめとする海外経済の今後の展開や金融市場の動向を十分注視し、経済・物価の見通しが実現する確度に及ぼす影響を見極めていく必要がある」との文言が追加された。
・植田総裁は会見で、これまで円売りの材料とされてきた「時間的余裕」発言について問われ、「あの発言をした8月頃は米国の弱い雇用統計などを鑑みて米国のダウンサイドリスクを見極めたかった。最近の指標は強い」とコメント。円買いが加速。
・植田総裁は会見で、「仮に12月に利上げする場合、講演などの場で発信する予定はあるか」という質問に対して、「アメリカの大統領がいずれにせよ変わる。その政策が判明するのがかなり先になる」などとコメント。
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・PCEデフレータはほぼ市場予想どおりで、前年同月比 2.1% (予想 2.1% / 前回 2.3%*)、コアデフレータは 2.7%(予想 2.6% / 前回 2.7%*)だった。(*前回数字はそれぞれ 0.1% ずつ上方修正された。)
・新規失業保険申請件数は 10/13~10/19 の週が 186.2 万件(予想 188.0 万件)、10/20~10/26 の州が 21.6 万件(予想 23.0 万件)と、それぞれ下振れた。
・指標発表後は一時ドル買いが強まる場面もあったが、月末のロンドンフィックスにかけてはドルが売られた。
・マイクロソフト社の決算はガイダンスが市場予想を下回り、ハイテク株に売りが広がった。
東京時間 TOKYO Session
・イランが数日以内にイスラエルに対し報復攻撃する準備を進めていると報じられた。
ニューヨーク時間 NEW YORK Session
・米雇用統計は非農業部門雇用者数が 1.2 万人(予想 11.3 万人 / 前回 25.4 万人)と大幅に下振れたものの、ハリケーンの影響が相当にあったとみられる。失業率は 4.1%、平均時給は 4.0% で、いずれも市場予想どおり。米ドルは一時売られたがこの日の安値を更新できずに反発。
・ISM製造業の景気指数は 46.5(予想 47.6 / 前回 47.2)と低下。一方、支払価格については 54.8(予想 50.0 / 前回48.3)と予想外の上昇。
・エヌビディア社(NVDA)がインテル(INTC)に代わりダウ指数に採用される。
今週の相場をまとめると
【材料はあれど、大統領選を前にトレンドにはつながらず】
でした!
CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。
先月中旬(下の画像1枚目)、先月下旬(画像2枚目)、そして今週末(画像3枚目)の FedWatch を比較します。米国の強い経済指標を受けて一時は10%を超えた金利据え置き派ですが、今回の弱い雇用統計を受けてほぼ消滅しました。11月会合は25bps利下げがコンセンサスになっています。
見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。