【復習】2024-07-22 ⇒ 2024-07-26【相場材料とチャート】
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今週の高値は月曜日の仲値後に付けた157円60銭台。
今週の安値は日銀の利上げを巡る観測記事などで円買いが強まって付けた151円90銭台でした。
・アメリカ時間で日曜日の夜、バイデン大統領が大統領選からの撤退を表明。後継にはカマラ・ハリス副大統領を指名。
・中国の実質的な政策金利である最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)が市場予想に反して引き下げられた。これを受けてオセアニア通貨が売られる。
・月曜日、茂木再生相が「日銀は正常化の方針を明確に打ち出すべき」と発言。市場は、欧州時間が始まってから円買いで反応。
・日本時間で火曜日の正午前、一部の海外メディアが「確かな情報源からの話」として「バイデン大統領は現在ホスピスでケアを受けており、(アメリカ時間の)今夜を越せる可能性は低い」と報じ、SNSで拡散。これが原因かは定かではないがリスクオフ的な円買い、株売り、仮想通貨売りも。
・水曜日の18時台にロイターが『日銀は来週、利上げ検討へ』(参照:ロイター)と報じ、円買いが加速。
・日本時間の木曜日午前、バイデン大統領がホワイトハウスにて演説。大統領選からの撤退を決めた経緯と今後に向けた演説で、「新しい世代にバトンを」などと語った。
・米GDP速報値は前回1.6%、予想2.0%のところ、結果2.6%と大きく上振れ。
・米PCEデフレータは前年比2.5%と上昇率が鈍化。ほぼ市場予想どおりの数字で、市場はドル売りで反応。FRBの利下げへの障害にはならないとの評価。
・ミシガン大消費者信頼感は確報値は66.4と、速報値から上方修正されたが市場予想どおり。前月の68.2からは低下し2023年11月来の低水準。
トランプ氏が銃撃されてから約2週間。
大統領選は状況が一変しましたね。
それに今週は円買いが加速して、チャートも一変したね!
先週も河野デジタル相が「日銀に利上げ要請」発言をして急激に円が買われる場面があったよね。
河野大臣はその後「直接的に要求したわけではない」と火消し発言をしているけど、今週は茂木再生相が「(日銀は)段階的な利上げの検討も含めて金融政策を正常化する方針をもっと明確に打ち出す必要がある」などと発言したんだ。
政府が日銀に圧力をかけているように見える発言が続いたことを受けて、今週は円買いが加速。
ブルームバーグやロイターといった主要な報道機関から相次いで日銀の利上げを匂わせる記事が出たことも大きいね。
CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。
先週末と今週末のFedWatchを比較すると、利下げ織り込みは前進しています。1つめの先週末のFedWatch、2つめの画像が今週末のFedWatchです。先週末時点では9月会合での0.25%幅の利下げ織り込み度は94.0%でしたが、現在88.2%に減少しています。ただし、その代わりに0.50%幅の利下げ織り込み度が4.1%から11.5%に上昇しており、「より積極的な利下げに踏み切らなけらば手遅れになるのではないか」と考える人が増えたことを示しています。
見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。
来週は乱高下することも想定して無理なロットを張らずに立ち回りたいところ。
まず注目は31日水曜日。この日は日銀会合とFOMCの政策金利がそれぞれ発表されます。植田総裁が着任されて以降ここまでの日銀会合では、「事前に警戒の円買い、発表後は安心の円売り加速」がパターン化していました。しかし、今回は当日中にFOMCの発表が控えています。たとえ発表直後は円売りに振れても、一気に利確が入って戻ってくる可能性も。さらに、この日は日本の『外国為替平衡操作実施状況』(当月に為替介入を行ったかどうかが分かるデータ)の発表があり、米ADP民間部門雇用者数の発表もあります。
また、翌日の8月1日木曜日には米ISM製造業景気指数、そして2日金曜日には米雇用統計が発表されます。そのほか、FOMCが終わればブラックアウト期間が明けたFRB高官による発言にも注目が集まります。