【復習】2024-07-15 ⇒ 2024-07-19【相場材料とチャート】

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ざっくり振り返る 今週の相場材料とチャート

この週の高値は火曜日に米小売売上高が上振れた際の158円80銭台

安値はトランプ氏の「ドル高是正」発言や、河野大臣の「利上げ要請」発言が重なったために円買いが強まって付けた155円30銭台でした。

▶ 今週の勘どころ!

・トランプ氏銃撃事件の影響:共和党の結束が強まった。大統領選勝利確率が大きく上がったとされる。

米小売売上高は上振れて、市場はドル買いで反応。コアの数字が強かったことに加え、前月分に上方修正も。総合値は横ばいだったが、全体の数字を押し下げた要因は自動車ディーラーへのサイバー攻撃の影響。サービスが停止したことでディーラーの売上高が2%ほど減少した。しかし、完全な商機損失ではなく販売時期が後にずれただけとみられ、7月以降は回復が見込まれる。

・注目度が高まっているトランプ氏が「ドル高を是正すべき」と発言。

河野デジタル相が海外メディアに対し「円が安すぎる。日銀に利上げを要請」と発言し、トランプ氏の「ドル高是正」発言との相乗効果で急激な円買いを誘う。

 →2日後の金曜日に「日銀に直接、利上げを求めたわけではない」と火消し発言。

・Windowsの大規模障害が発生。航空機や銀行システム、911など重要なインフラが停止したことで一時リスクオフの円買いが強まった。

非常に情報量の多い1週間でした。

アメリカの政策金利 織り込み定点観測

 CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。

 7月の第2日曜日と第2日曜日のFedWatchを比較すると、利下げ織り込みはさらに前進しています。1つめの画像が米CPIの下振れを消化した第2日曜日のFedWatch、2つめの画像がトランプ氏の銃撃事件を受けた選挙戦の情勢変化を織り込んだこの週の日曜日のFedWatchです。先週末時点では9月会合での利下げ織り込みは90.3%でしたが、現在94.0%まで上昇しています。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。

次週に向けて

 FRBはすでにブラックアウト期間(FOMCが終わるまでFRB高官が金融政策に関わる発言を控える期間)に入っています。一方の日銀会合はといえば、明確なブラックアウト期間がないばかりでなく、毎回のようにリーク記事が出て相場が右往左往するため十分に警戒したいところ。

 経済指標については、26日金曜日のPCEデフレータが今週の目玉。また、24日水曜日の米購買担当者景気指数(PMI)、26日金曜日の東京CPIも見ておきたい数字です。