【復習】2025-02-24⇒2025-02-28【相場材料とチャート】

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前週から高値切り下げ・安値切り下げ!【今週の相場材料とチャート】

今週の高値金曜日のPCEデフレータ発表後の151円ちょうど付近で、これは前週の高値と比べて1円40銭ほど下でした。

今週の安値米消費者信頼感指数が下振れ、ベッセント財務長官が「景気後退」を口にした火曜日の148円60銭付近で、これは前週の安値と比べて40銭ほど下でした。

 

今週の高値と安値を比べると、その差は約2円40銭でした。

月末フローもあって150円回復!だけど……【今週の相場材料を読む】

前週から高値切り下げ・安値切り下げとなったドル円相場を中心に、今週の相場材料を復習します。

24日(月) 日足:陽線

週末におこなわれたドイツの総選挙ではメルツ氏が率いる右派のCDUが勝利。混乱なく通過したことで週明けの午前中はユーロ買いが優勢となった。ただ、この日は大きな指標もなく、米国の関税政策やウクライナ戦争を巡る懸念がくすぶるなかでリスク回避あるいは様子見ムードが強かった。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・日本は天皇誕生日の振替休日で休場。

25日(火) 日足:陰線

休場明けの東京市場はゴトー日ということもあってドル買い意欲旺盛で、一時150円台に戻った。しかし、仲値決めの時間を過ぎると株価の下落と共にドル円も反転。夜には米指標が下振れたことによるドル売りとリスク回避の円買いが重なって、ドル円は一時148円半ばまで下落して昨年12月の安値を更新。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・トランプ大統領が「カナダとメキシコに対する25%の関税は予定どおり3月に開始する」と発言。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

米2月消費者信頼感指数が 98.3 で市場予想を下振れた。100を下回る低水準は昨年6月以来。

ベッセント米財務長官が「民間セクターは景気後退に入っている」「10年債利回りを注視している。トランプ大統領の政策によって低下を見込んでいる」などと発言。

26日(水) 日足:上影陽線

NY市場からリスクオフの流れを引き継ぎ、株が続落。一方、先週の植田総裁の発言(「国債利回りが上昇すれば機動的に買い入れ増」)が意識されて債権は買い戻しが続いている。ハイテク株安のなか、NYクローズ後にエヌビディアの決算を控えていることもあって様子見ムードが強かった。注目の同決算は好結果。

時間帯ごとの相場材料

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

エヌビディアの決算は市場予想を上回る好結果

トランプ大統領が「対カナダ・メキシコ関税を3月ではなく4月に延期する」と発言。一方で、対EUの関税については「決断した」「詳細は近く公表する」とした。この報道を受けユーロが売られている。

27日(木) 日足:陽線

早朝に出たエヌビディアの好決算を受けて、エヌビディア株自体の反応は鈍かったものの半導体関連株が買われた。日経平均も3日ぶりに反発した。夜には月末フローや米指標の上振れでドル買いが優勢に。トランプ大統領が関税政策に言及したことでリスク回避ムードが再燃して株が売られた。

時間帯ごとの相場材料

 ニューヨーク時間 NEW YORK Sessio

米10-12月期PCEデフレータ改定値が発表され、コアPCEの上方修正が確認されるとドル買いが強まった。

トランプ大統領が「対カナダ・メキシコ関税は3月4日に発動。対中国の関税も10%上乗せする」と発信。リスク回避の株売り・ドル買いが優勢に。

28日(金) 日足:陽線

前夜NY市場の流れを受けて株価は下落。ドル円も午前中は下落したが午後からは反発している。夜にはウクライナが停戦に向けて米国と鉱物資源協定を結ぶ予定だったため、このところリスク回避で買われすぎていた円が売られた可能性。しかし、米ウ会談は首脳同士の口論が生中継される異常事態となって交渉は決裂。再びリスク回避のドル買い・円買いが強まった。

時間帯ごとの相場材料

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

米1月PCEデフレータは総合、コアともに市場予想どおりで、個人支出は4年ぶりの大幅減となった。

米国とウクライナの首脳会談がおこなわれた。ウクライナは和平に向けて支援を取り付けるべく米国との鉱物資源協定を結ぶことが実務者レベルでは話が付いている状況で、実質的には「あとは署名するだけ」という段階だった。しかし、ヴァンス米副大統領の一部発言がゼレンスキー大統領にとっては挑発的であり看過しがたかったため、トランプ大統領も巻き込んでの口論に発展協定の締結は物別れに終わった。また、予定されていた記者会見も中止され、ゼレンスキー大統領は足早にホワイトハウスをあとに。リスク回避の株売り・円買いが進行した。

今週の相場をまとめると

【月末でドル円は買戻されるも、米ウ会談決裂で先行き不透明感は払しょくされず】

でした!

再び年内利下げ2回を織り込み【定点観測!FF金利先物】

 CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。

 2月初め(画像1枚目)と2月半ば(画像2枚目)、それから今週末(画像3枚)の FedWatch を比較します。2月中旬には、FEB要人のタカ発言や米CPIの上振れを受けて利下げ織り込みが後退していました。しかし、直近ではPMI速報値やPCEデフレータなど複数の経済指標で景気減速が確認されて利下げ織り込みが前進しています。年内に2回の利下げがおこなわれるという見方が、再び優勢になってきました。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。