【復習】2025-01-06⇒2025-01-10【相場材料とチャート】

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前週から高値切り上げ・安値切り上げ!【今週の相場材料とチャート】

今週の高値米雇用統計の発表後に付けた158円90銭付近台で、前週の高値と比べて80銭ほど上でした。

今週の安値トランプ関税を巡る報道で急落した月曜日の156円20銭台で、これは前週の安値と比べて20銭ほど上でした。

 

今週の高値と安値を比べると、その差は約2円65銭でした。

日米の観測報道で乱高下も、結果的にはレンジを抜けきれず…【今週の相場材料を読む】

前週から高値切り上げ・安値切り上げとなったドル円相場を中心に、今週の相場材料を復習します。

6日(月) 日足:下影陽線

東京株式市場が大発会を迎え、日本の市場も本格的に年明け。2024年の終値を4万円台に乗せきれなかった日経平均株価は下落からスタート。為替はトランプ関税をめぐる報道で乱高下した。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・中国の12月財新サービス部門PMIは市場予想から上振れ、7ヵ月ぶりの高水準を示した。

・植田総裁が全国銀行協会がおこなった新年のイベントで挨拶した。利上げの時期については「今後の経済・物価や金融情勢次第」と述べるなど、これまでのトーンと変わったところはなく市場の反応は限定的だった。

 ロンドン時間 LONDON Session

・ワシントンポスト紙が、いわゆるトランプ関税について「すべての国に適用する一方で関税対象を重要な輸入品のみとする、という案を検討している」と報じた。これまで伝わっていたような「一部の国(メキシコや中国)からのあらゆる輸入品な重い関税をかける」案に比べればマイルドな対応になりそうだという思惑から、トランプトレードの逆流(ドル売り・他通貨買い)が発生。

・トランプ氏がワシントンポスト紙の報道を否定。ドルの買い戻しが優勢に。

7日(火) 日足:陽線

東京時間はドル円が158円を超えて強く上昇。年末から溜まっていたポジションが前日の急落である程度整理されたことで上昇しやすくなったことや、新NISAの2025年分の買いがまとまって入ったことも要因とみられる。欧州・ロンドン時間はドル高調整の動き。夜は米経済指標が強かったことで再びドル買いが強まった。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・加藤財務相が「為替は急激な動向見られる、行き過ぎた動きには適切対応」と円安けん制発言。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

・JOLTS求人件数は昨年5月以来の水準に上昇。労働市場の底堅さを示した。

・ISM非製造業も市場予想を上回る上昇を示した。

・トランプ氏が正式に次期大統領として承認され、演説をおこなった。この中で「現在の金利は高すぎる」と発言。ドルは一転して売られた。

・テスラ株が大きく下げた。アナリストが投資判断を引き下げたことや、当局の調査を嫌気したことがきっかけ。

8日(水) 日足:陽線

トランプ関税をめぐる報道でリスクオフに傾いた。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・豪CPIは市場予想を下振れた。

 ロンドン時間 LONDON Session

・独小売売上高や独製造業受注の結果が弱く、ユーロドルが軟化した。

・CNNが「トランプ次期大統領は、新たな関税プログラムを可能にすべく国家経済非常事態の宣言を検討している」と報じた。リスクオフに傾いて株が下落。ドルが買われたためドル円は底堅く推移したが、クロス円は下落している。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

9日(木) 日足:下影陰線

この日は米株式市場が休場だったことと翌日に米雇用統計を控えていることもあって、今週のレンジ内での上下に留まった。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・日本の毎月勤労統計が発表され、現金給与総額が市場予想を上回った。市場は円買いで反応。

・豪11月小売売上高は市場予想から下振れた。また、前月分についても下方修正が入っており、豪ドルが売られた。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

・カーター元大統領の国葬が営まれ、米株式市場が休場、米債券市場が短縮取引となった。為替市場は開いているものの、値動きは限定的。

10日(金) 日足:上影陰線

米雇用統計の発表に向けて市場が動意薄ななか、1月日銀会合での利上げ可能性を匂わせる観測記事が出たことで大きく円買いに傾いた。米雇用統計は労働市場の堅調さを示したが、円売りには警戒感が残っておりドル円は行って来いの展開に。週の終値は158円に乗せきれなかった。

時間帯ごとの相場材料

 ロンドン時間 LONDON Session

・ブルームバーグ紙が「日銀はコメ価格の上昇と円安の状況を踏まえて、物価見通しの引き上げを検討している」「1月日銀会合に向けては市場動向などを直前まで見極めた上で、利上げが必要か慎重に判断する」などと報じ、円買いが強まった。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

・米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を上回り、失業率が市場予想を下回る強い結果。米債利回りが急上昇したことを嫌気して株が売られた。ドル買いが強まったことでドル円は一時159円に迫る勢いを見せたが、株売りが加速し始めるとリスクオフに傾き円買いの流れが戻った。

今週の相場をまとめると

【新年早々、観測記事に振り回された1週間】

でした!

1月FOMCは据え置き濃厚!【定点観測!FF金利先物】

 CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。

 FOMC翌朝(画像1枚目)、先週末(画像2枚目)そして今週末(画像3枚目)の FedWatch を比較します。12月FOMC後にパウエル議長から「インフレを巡るリスクと不確実性は高まっている」といったタカ発言が出たことで来年の利下げ織り込みは後退。PCEデフレータの下振れを受けてわずかに利下げ観測が前進したものの、今週の強い雇用統計を受けて1月FOMCでは据え置きがほぼ確実視されています。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、これは「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。