【復習】2025-03-17⇒2025-03-21【相場材料とチャート】

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前週から高値切り上げ・安値切り上げ!【今週の相場材料とチャート】

今週の高値日銀会合後・FOMC前の150円10銭台で、これは前週の高値と比べて1円ほど上でした。

今週の安値FOMC翌日、スイスと英国の政策金利発表前の148円10銭台で、これは前週の安値と比べて1円60銭ほど上でした。

 

今週の高値と安値を比べると、その差は約2円70銭でした。

中銀会合ラッシュも据え置き多数で方向感出ず…【今週の相場材料を読む】

前週から高値切り上げ・安値切り上げとなったドル円相場を中心に、今週の相場材料を復習します。

16日(日)

トランプ大統領がイエメンの親イラン民兵組織フーシ派への軍事攻撃を命じた。フーシ派は、紅海やアデン湾で米艦や商船に攻撃を加えてきた。

・ホワイトハウスのウィトコフ特使が、ウクライナ戦争を巡ってトランプ大統領プーチン大統領が今週中にも会談すると語った。

・ベッセント米財務長官がテレビ番組でリセッション懸念について問われ、「リセッションに陥らない保証はない」と発言。

17日(月) 日足:陽線

トランプ大統領が翌18日中にもプーチン大統領と電話会談をおこなうと報じられ、東京市場では様子見ムードが広がった。NY時間以降は調整の反発が強まった。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

トランプ大統領アメリカ時間18日中にもプーチン大統領会談すると発言。

トランプ大統領4月2日から相互関税セクター別関税を導入すると改めて言及。

・中国が内需拡大を目指し、所得増加や育児支援といった経済支援策を発表したことを受け、中国株、オーストラリア株が続伸。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

米小売売上高は市場予想を下振れたが、GDPの算出に用いるコントロールグループは上振れた。

18日(火) 日足:陽線

当夜に米露首脳会談、翌日に日銀会合とFOMCを控えて動きにくい展開ながらも、積み上がった円買いポジションの解消が続きドル円は150円に迫った。一部では、「石破氏の商品券問題が大きく報じられたことで、首相が交替して金融政策の風向きも変わる可能性があることから円買いが逆流した」との見方もある。

時間帯ごとの相場材料

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

ドイツ連邦議会財政規律の緩和をすべく、憲法改正を可決した。

トランプ大統領プーチン大統領電話会談は約2時間半に及び、米露首脳の電話会談としては史上最長となった。全面停戦の合意には至らなかったものの、インフラ設備への攻撃を即時停止することで合意

・ウクライナ側によれば、プーチン大統領がインフラ設備に対する攻撃停止に合意して1時間もしないうちに、ウクライナではインフラ設備が攻撃されて市の半分が停電したという。

19日(水) 日足:陰線

日銀の政策金利は通例よりも早い11時25分頃に発表された。結果は市場予想どおりの据え置きで直後は売買が交錯。その後、米国の著名記者がFRBの早期利下げ困難を匂わせたこともあってドル買い・円売りに傾いた。ところが、植田総裁の会見中にトルコでイスタンブール市長が拘束されたとのニュースが報じられたことで今度は急激なリスクオフに。夜はパウエルFRB議長がトランプ関税の経済への影響について「一過性」と述べたことでドル売りに傾いた。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

日銀は市場織り込みどおり政策金利の据え置きを決定。声明文にはリスク要因として「各国の通商政策等の動き」という文言が書き加えられており、トランプ政権の関税政策による影響を示唆。発表直後は売買が交錯した。

・FRBウォッチャーとして知られるBloombergのニック・ティミラオス氏が「おそらく今後6ヵ月間は、FRBは何もしないと予想している」と発信。早期利下げ期待が後退し、ドル買に傾いた。

 ロンドン時間 LONDON Session

トルコイスタンブール市長が学位をはく奪されたうえ警察に拘束された。エクレム・イマムオール市長は次期トルコ大統領選でエルドアン大統領の有力な対抗馬になると目されていた。トルコ政府への不信感から、市場ではトルコリラ・トルコ・トルコ債券が急激に売り込まれた。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

FRBは市場織り込みどおり政策金利の据え置きを決定。

パウエルFRB議長は会見で、トランプ関税が米国経済に与える影響について「関税によるインフレがどの程度になるかを正確に予想するのは困難」としながらも「一過性のものになるだろう」との見解を語った。足元の経済については「全体的に強い」「労働市場は堅調」「インフレ抑制には進展がみられるが、目標数字を上回っている」と述べた。

20日(木) 日足:陽線

東京は春分の日の祝日で休場。スイス中銀の利下げは、ややサプライズ感をもって受け止められスイスフランが売られた。英中銀は市場予想どおり金利を据え置いている。

時間帯ごとの相場材料

 東京時間 TOKYO Session

・豪雇用統計は新規雇用者数が大幅に下振れた(結果 -5.28 万人、予想 +3.00 万人、前回 +4.40 万人)。

 ロンドン時間 LONDON Session

・スイス中銀は政策金利を25bps引き下げた。利下げ織り込みは60%ほどにとどまっていたため、発表後にスイスフランは売られた。

・BOEは政策金利を据え置き。声明は「金融緩和への段階的なアプローチが適切」との文言を始め、利下げに慎重な姿勢がうかがわれる内容。

 ニューヨーク時間 NEW YORK Session

・EUが米国産ウィスキーに対する50%関税の発動時期を4月中旬まで延期する方針と報じられた。当初は4月1日に発動するとしていた。

21日(金) 日足:陽線

前夜にEUが米国産ウィスキーに対する関税導入を延期すると報じられたことで、リスク回避ムードが緩和して東京時間は円売り優勢。

今週の相場をまとめると

【中銀ラッシュは据え置き多数で方向感出ず】

でした!

年内利下げ3回を織り込み【定点観測!FF金利先物】

 CMEのFedWatchツールで、利下げ織り込み度を確認します。

 先週(画像1枚目)と今週末(画像2枚目)の FedWatch を比較します。今週は、3月FOMC後の会見でパウエルFRB議長が「追加関税によるインフレは一過性のものになる」と語ったこともあって、利下げ織り込みが若干前進しました。今回のFOMCでもFRBが見込む年内の利下げ回数は前回と同じ2回に据え置かれましたが、下記のとおりFF金利先物市場では相変わらず年内3回の利下げ織り込みが優勢です。

見慣れないと分かりづらいかもしれませんが、この表は「いつのFOMC会合で(縦軸)、政策金利がどの水準になるか(横軸)」について、市場がどの程度織り込んでいるか(何%の市場参加者がそう考えているか)を示す表です。