Weekend Pip&Tip|2025年8月 Vol.3|ベッセント財務長官の口先介入!?(8/11~8/15)

今週の為替相場をまるごと復習!

 

今週も、日ごとの相場まとめ「Daily Acorn – 日刊どんぐり」をお届けしてきました。

試運転中のシリーズですが、細かい相場材料はそちらをチェック📝

 
そしてこちらの記事では、1週間の相場をサクッと復習✨

その名も「Weekend Pip&Tip」です!(こちらもお試し版)

この記事はで読むことができます。

前週から高値切り上げ・安値切り下げ!|今週の相場材料とチャート

管理リス
管理リス

今週の高値148円50銭台(前週比 +40銭)

今週の安値146円20銭台(前週比 -40銭)

 

今週の値幅:2円30銭(前週 +80銭)
 

先週(8/4~8/8)は「雇用統計後の安値圏での揉み合い」で方向感に欠ける展開でした(先週のまとめはこちら)。

今週(8/11~8/15)は「米国指標は強弱まちまち + ベッセント財務長官の発言 + 日本GDPサプライズ」が交錯し、ボラはありながらも一方向に走り切らない難しい週に。

週足は「高値切り上げ・安値切り上げ」の陰線。
上下にヒゲをつけ、方向感の読みにくさを象徴する形でした。

今週の相場を動かした材料は…|週間相場ダイジェスト

管理リス
管理リス

・大きな値動きにつながった材料

・今後の相場にも影響しそうな材料

をダイジェスト版でピックアップ!

 

より細かい材料や、詳しいデータは月~土のランチタイムにお届けしている「Daily Acorn – 日刊どんぐり」で!

11日(月)~15日(金)|週足:上下ヒゲ 陰線

曜日ごとの相場材料

 11日(月)|日足:陽線

■ ベッセント米財務長官「強いドルとは市場レートのことではない」

▸ 日経新聞インタビューで「強いドル=基軸通貨を維持する政策」と持論を展開
▸ 円安については「日銀がインフレ率や成長率に焦点を当てて金融政策を進めれば、自然と調整される」と述べた
▸ 「強いドル」が円安容認を意味しないことを示唆

 エヌビディアとAMD、中国向けチップ販売の収益15%を米政府に

 12日(火)|日足 :上ヒゲ陰線

■ 中国、自国企業にエヌビディアH20チップの指標を控えるよう要請

豪中銀会合:利下げ(市場予想どおり)

英7月雇用統計:失業保険申請が減少、底堅さを示しポンド買い

▸ 失業率は高止まりしている一方、大幅な悪化も見られなかったため利下げ期待につながらず

米7月CPIは総合値が予想を下回り、ドル売り材料に

ただしコアは伸びが加速、関税の影響も(クリックで詳細を表示

▸CPI(前月比):0.2%(予想 0.2%、前回 0.3%)
▸CPI(前年比):2.7%(予想 2.8%、前回 2.7%)
▸コアCPI(前月比):0.3%(予想 0.3%、前回 0.2%)
▸コアCPI(前年比):3.1%(予想 3.0%、前回 2.9%)
▸高騰していた卵の価格が落ち着いたことで食品の伸びが横ばい、食料品店は下落
▸食品とエネルギーを除くコアは、航空運賃や歯科サービスが上昇
▸関税の影響を受けやすい家具や靴、自動車部品も上昇

▸ 結果を受けトランプ大統領が改めて利下げ要求し、パウエル氏をFRB改修費用問題の件で提訴する可能性を示唆

 13日(水)|日足:上ヒゲ陰線

ベッセント米財務長官「50bps利下げ」要求

▸ 米CPI総合の下振れを受けて「9月会合で大幅利下げを」と発言
▸ ドル円は147円前半へ下落、ドルストレートもドル売り優勢

日経平均株価は7営業日連続の陽線、史上初の4万3000円台へ

ベッセント米財務長官が植田日銀総裁に利上げ要求か

米メディアのインタビューで植田氏と話したことを明かした(詳細を表示

▸2人の会話内容は詳細不明
▸ベッセント氏は番組内で「日本はインフレ抑制する必要がある」と持論を展開
▸植田氏にも同様の話をして利上げを促したとの観測が円買いを誘った

 14日(木)|日足:下ヒゲ陽線

ベッセント財務長官の「FRB利下げ」「日銀利上げ」要求発言が引き続き重石

▸ 日経平均株価も利益確定売りに押された

米PPIが予想を大幅に上回り、ドル買い戻し

総合・コア共に予想を上回る強い伸び(詳細を表示

▸PPI(前月比):0.9%(予想 0.3%、前回 0.0%)
▸PPI(前年比):3.3%(予想 2.5%、前回 2.3%)
▸コアPPI(前月比):0.9%(予想 0.3%、前回 0.0%)
▸コアPPI(前年比):3.7%(予想 3.0%、前回 2.6%)

▸ ドル全面高となったが、対円でも、対ユーロやポンドでもCPI前の水準には戻せず

 8日(金)|日足:下ヒゲ陰線

日本Q2実質GDP(一次速報値)が予想を大幅に上回り、円全面高

過去分も上方修正され、5期連続プラスに(詳細を表示

▸実質GDP(前期比):+0.3%(予想 +0.1%、前回 0.0% → +0.1%に上方修正
▸実質GDP(前期比年率):+1.0%(予想 +0.3%、前回 -0.2% → +0.6%に上方修正
▸GDPデフレータ(前年比):+3.0%(予想 +3.1%、前回 3.3%)

▸ 日銀の利上げ前倒し観測でドル円は147前半へ軟化
▸ 一方で日経平均株価は持ち直し、水曜日の最高値には届かなかったものの高値圏で引けた

米小売売上高は、前月の上方修正もあり堅調

ただし、その他の指標は強弱まちまち(詳細を表示

▸7月小売上高:0.5%(予想 0.6%、前回 0.6% → 0.9%に上方修正
▸自動車・ガソリン除く:0.2%(予想 0.3%、前回 0.6% → 0.8%に上方修正
▸自動車除く:0.3%(予想 0.3%、前回 0.5% → 0.8%に上方修正
▸リテールコントロール:0.5%(予想 0.4%、前回 0.5% → 0.8%に上方修正
※いずれも前月比

▸8月NY連銀製造業景気指数:11.9(予想 0.0、前回 5.5)

▸8月ミシガン大消費者信頼感指数(速報値):58.6(予想 62.0、前回 61.7)

米露首脳会談を控え、次第に様子見ムードへ

管理リス
管理リス

今週の相場をまとめると
ジャクソンホールを前に、ベッセント財務長官の先制パンチ炸裂
でした!

年内利下げは2回を織り込み!|定点観測!FF金利先物

 CMEのFedWatchツールによれば、今週、利下げ織り込みはやや後退しました。

 以下の画像は上から順に、2週間前1週間前、そして今週末(画像3枚目)のFedWatchです。

 8月1日発表の雇用統計が「予想下振れ + 過去分も大幅下方修正」というショッキングな内容だったため、早期利下げ期待が高まって一気に年内3回の利下げを織り込みました。しかし今週、インフレ指標やFRB要人の利下げに慎重な発言を受け、利下げ織り込みは若干後退。再び年内2回利下げが優勢となっています。

この表は、「いつのFOMCで」「どの政策金利水準が」「どれくらいの確率で織り込まれているか」が分かるツール。
縦軸=会合のタイミング、横軸=金利水準を示します。

ジャクソンホール会議!|来週の相場材料(8/18~22)

かしこそうな
シカさん
かしこそうな シカさん

最大の焦点は ジャクソンホール会議(21~23日)
政府からの利下げ圧力が強まるなか、パウエル議長の講演(22日・23:00)が最大の山場です。

来週の材料

18日(月)

▸ 大きな指標なし

19日(火)

21:30|米|住宅建築許可件数
21:30|米|住宅着工件数

20日(水)

10:00|中| 1年・5年物 最優遇貸出金利(ローンプライムレート)
11:00|NZ|RBNZ 政策金利
15:00|英|7月消費者物価指数(CPI)
27:00|米|FOMC議事録

21日(木)

ジャクソンホール会議(23日まで)
17:00|欧|ユーロ圏製造業PMI / サービス業PMI
21:30|米|新規失業保険申請件数
21:30|米|製造業PMI / サービス業PMI

21:30|米|フィラデルフィア連銀景況指数

22日(金)

08:30|日|7月全国CPI
15:00|英|小売売上高
15:00|独|実質GDP
23:00|米|パウエル議長 講演「経済見通しとFRB枠組みの見直し」@ジャクソンホール会議